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保存行為とは何か

保存行為とは、財産の価値を保存、維持するための行為です。

 

例えば、家の外壁がぼろぼろになった場合は修繕しますよね。
そういった行為は、法的には保存行為という言葉が該当します。
保存行為の他に、管理行為、変更行為などの種類があります。

 

家の修繕の場合や家の耐久を高めるために多少手をかけることは
法律上では保存行為にあたります。

 

ですが、修繕があまりに大規模な場合は建て替えに該当しますし、
多少の手をかけるにしても家の半分を換えてしまうことは
それはもはや家の保存ではなく変更ですね。
形が変わってしまいますから。

家の修繕のためにごく軽度なリフォームみたいなことをする、これが保存行為です。

 

そういった行為のほかにも
・自動車の価値を維持するため定期的に運転する
・魚や野菜などの生ものを現金化する
・履行期にある借金を返済する
・他の共有者のために相続登記を申請する
・抵当権の抹消登記を申請する
・消滅時効の援用
・時効の中断手続き
・公租公課等の支払い
・持分権に基づく損害賠償請求
等があります。

 

 

保存行為は、財産の価値を維持する行為なので多くの取引や法律行為に優先し、
保存行為にかかった費用を優先して支払ってもらうことができます。

 

具体的な事例を挙げてみましょう。
例えばAが亡くなり、息子のBとCが家を相続したとします。

 

その後、遺産分割協議の場でCが家を単独で相続することが決まり、
Bが暫くの間、家を管理することも同時に決まりました。

 

さて、遺産分割の場で取り決めをした後、台風が来ました。
台風によって家の瓦が割れたとします。
この瓦を除去して新しい瓦に交換することがまさに保存行為です。
そしてBはCに保存行為に要した金額を請求することができます。

 

相続のケースだけでなく、保存に必要な行為は多くの法律行為に優先します。

 

例えば競売に付された家をAが修繕し、その後にBが家を競売で落札したとします。

 

この場合、Aは保存に必要だった行為にかかったお金を
最優先で競売代金から得ることができます。

 

保存に必要な行為にかかった代金に関しては先取特権というとても強力な権利が生じるため、
多くの取引や法的な事柄に優先してその代金を得ることが可能です。

 

これは相続で家を得て保存に必要な行為を施した場合も同様です。

 

保存に必要な行為をするということは、
相続人全てのために財産を守ったことと同義です。
そこで修繕をしなければ家は価格が下落していたのですから。

 

ですので、保存に必要な行為の代金は相続だけでなく
多くの事柄に優先してお金を返してもらうことができるのです。

 

そして、権限の定めのない代理人の代理権の範囲は、この「保存行為」に限られます。

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