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不可分債権とは何か

不可分の給付を目的とする債権を不可分債権といいます。
法は、債権の目的が、性質上又は当事者の意思表示による場合の
不可分債権について定めています。

 

たとえば甲と乙が有する丙に対する車の引渡債権が、性質上不可分な場合です。

 

一方で、意思表示による不可分とは、甲と乙が丙に対して有する100万円の債権を、
意思表示により不可分としたような場合を指します。

 

不可分債権は、本来別個独立の債権が性質上又は意思表示によって
不可分となっているだけなので、不可分債権が可分債権となった場合には、
各債権者は自己が権利を有する部分についてのみ請求をすることができます。

 

たとえば先の例で、丙の車の引渡債務が履行不能になった場合、
甲と乙の引渡債権が損害賠償請求権に変わります。
この場合、甲と乙は自己の分のみの履行を請求することができます。

 

各債権者は、すべての債権者のために履行を請求することができ、
債務者はすべての債権者のために各債権者に対して履行することができます。

 

すなわち、請求と履行については絶対的効力が認められています。
絶対的効力とは、1人について生じた事由が、他の者にも生じる場合をいいます。

 

たとえば、甲と乙が丙に対して車の引渡債権を有している場合において、
甲が丙に対して履行を請求すれば、乙にも履行の請求の効果が及ぶことになります。

 

また、この事例で丙が甲に対して車を引き渡した場合、
乙に対しても車を引き渡したことになります。
請求と履行以外については、相対的効力しかありません。

 

不可分債権は先述したとおり、本来別個独立の債権を性質上又は意思表示により
不可分となっているだけなので、債権同士の結びつきが強くないからです。
したがって、1人の債権者に生じた事由は他の債権者には、その効果は及びません。

 

たとえば、債権者の1人と債務者との間で相殺や免除、消滅時効の完成があったとしても、
他の債権者は債務の全部の履行を請求することができます。

 

もっとも、法は不可分債権者の1人と債務者との間に更改や免除があった場合には、
煩雑な償還をさけるべく簡易な決済方法を定めています。

 

不可分債権の内部関係の割合については、
当事者間の合意によって決められるのが原則です。
合意がない場合には、平等の割合となります。

 

不可分債権者の1人が履行を受けた場合には、
他の債権者にその割合に応じて利益を分与しなければなりません。

関連する用語

可分債権

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